相場の流れを見る上で大事な高値安値。貴方はどのように定義していますか?何となく相場がターンしてきたら高値が出来たと考えるでしょうか。
今回は相場の高値と安値を簡単に知る方法を解説します。一つの判断基準と思って読んでみて下さい。
高値と安値を知る必要性
そもそも、なぜこのタイミングで相場の高値と安値の話になるのでしょうか。その理由は相場を読む上で最も基本的な要素だからです。
例えば、トレンドの押し目買いやチャートパターンで逆張りをする際でも、相場のターンをその都度捉える必要がありますよね。
前回の内容を使うなら下位足が下降トレンド→レンジ→上昇トレンドのようになったら安値確定と定義できますが、これだと小さい時間足は更に細かく見なくてはいけません。
そのため、別の捉え方としてもっと単純な方法...、言い換えると同じ時間足で判断出来る方法を知っておく必要性が出てきます。
高値が出来ない≒まだ上がる
また、逆説的に考えると「高値が出来ないのであれば継続して上昇する」とも捉える事ができます。
逆に「高値と安値だらけで意味が分からない相場」も分かります。
もっと単純に捉えるもう一つの方法を持っておくことで、様々な場面で応用的に使っていけそうな気がしませんか?
上位足でも有効
特に、ローソク足は上位足を読む上でもかなり重宝します。私の手法の根幹に関わるため詳細は書けませんが、そのくらいの内容だという事です!
環境認識は勿論ですがエントリーにも使えるので、複雑な手法よりも単純かつ高精度な判断が出来るようになるかもしれません。
インジケーターを使った方法
まず1つ目の方法はインジケーターを使った方法です。私が知る中で最も単純なやり方は移動平均線を使った方法です。
下図のように短い期間のMAを表示して、そのMAを抜けたら高値or安値が確定と考えます。今回は期間5のシフト1で設定してみました。
MAを抜けた所でちょうど相場が反転している事が分かります。このように超短期の高値安値をどう見るかが分かれば三尊の右肩はどこになるか?など明確になります。
平均足を使った方法
こちらも億トレの方でちらほら見かけますが、平均足というローソク足ではないものを使った方法があります。
どういう計算で表示してるかは忘れてしまったのですが、とりあえず「平均して上の力があれば陽線、下の力なら陰線」みたいな感じです。
これを使うと下図のように相場のターンを足の色変化で捉える事ができます。
それっぽい所で平均足の色が変わった時に高値or安値が出来たと判断するだけです。
これを使って「細かい高値と安値を見たい時だけ参考にする」といった活用をします。何でもかんでも聖杯のように捉えず、何を見たいのかが大前提です。
ローソク足を使った方法
では今回の本命であり、私が使っている方法はローソク足そのものを見る方法です。貴方も知っているであろう有名なものであれば、ヒゲがありますね。
もちろん私もヒゲは見ますが、根幹の見方ではありません。あくまで境界ラインのようにセオリーを後押しするかどうかの要素として認識しています。
ローソク足では主に2,3本~を使って判断していきます。
ローソク2本で判断
ではどのように判断するのか。最も簡単な例はローソク2本で構成される包み足です。
このようにローソクが2本並んで、実体陽線を次の陰線の実体が殆ど包み込んだ形の事を言います。これがローソク足レベルの転換示唆となります。
基本的には実体の9割くらい届いていれば包み足として見て良いかと思います。後ほど解説するヒゲも判断に関わってきます。
ローソク3本で判断
包み足が出来なかったが陽線or陰線が2回連続して出現した形も、高値or安値の確定と見る事が出来ます。
反転する方のローソクが長ければ長いほど信頼度は増します。また、ヒゲも参考にします。
ローソク4本以上で判断
上記の2つのいずれにもならない場合があります。
そのような場合は、下図のようにドーンとローソクが出た時に高値or安値が確定したと見ています。
殆どの場合は2,3本で決まるので、予め4本パターンを待っているという事はあまり無いですかね。
多すぎる場合...レンジかも?
また、ドーンが起こらずにずっと陰線と陽線が続いているローソクの場合は、長短期でレンジ化している事も考えられます。
その場合はよく分からない状況なので少し長いローソクが出た程度では判断しない方が良いです。注意する場面ですね。
ヒゲの活用例
では上記を知った上で、ヒゲをどのように使うのかについて補足します。
基本的には騙しなのか実際に反発するのかの参考として判断しています。先ほども言いましたが、ヒゲそのものを判断に組み込むことはしていません。
例えば、下図のように安値を待つ場面であればこのような下ヒゲは素直に反転しやすいと言えます。
窓が開いているしコマ足挟まってるしで少し例が微妙ですが、一応陽線が続いたので安値かな?と見たい所です。それに下ヒゲが付いたのでここで買うのはありです。
微妙な例なのでやめようかと思ったのですが、敢えて出してみました。いくつも見ているとこういうのも安値に見えてきます。それが"裁量"ですので!
一方で、下図の場面では少し警戒します。
高値が一応出来た...けど下ヒゲが入ってしまっていますね。この場合は失敗で上に上がる可能性もあります。直近の上昇からすれば押し目が入った感じです。
私の場合は、元々抜けを狙いたい所で敢えてこの形を見て買う事もあります。
ローソクの値幅も重要
また、ヒゲと同じくらい大事なのがローソクの値幅です。
結論を先に言うと、値幅が小さい場合は騙しになりやすく、大きい場合は素直に動きやすいです。
図のようにローソク3本で高値が出来ましたが、ローソクの値幅が上昇に対して小さいです。こういう形は反発が弱いと判断するので、継続しやすい形です。
常に値幅に気を張るのではなく、ひとまずは直近の上昇や下降が急激な時だけ特に警戒してみて下さい。値幅による騙しパターンはそういう場合が殆どです。
また、ヒゲと同じように値幅が小さい高値が出来た所で敢えて買う事もあります。ヒゲと合わせて考えるとかなり質の高い判断が出来るようになります。
クイズ
では今回のローソク足を使った判断を利用して利確をどこでするのかについての問題になります!
問題:どこで利確をするか?
※利確ルール...Wトップが出来たら利確する
先ほど貴方は下図の赤矢印で買いました。そして今、買いポジションを持っている状況です!ルールではWトップが出来たら利確をしたいという想定だとします。
では、それがどのローソク確定の時か教えて下さい。
解答
...
...
正解は...ここでした!
高値が1度出来てから落ちてきて、再度上がった所で2回目の高値が3本のローソク足で確定した所です。陰線2本目確定で利確します。
人によってはWトップと見るにはまだ少し形として不十分だと感じるかもしれませんね。そういう時は、もう少し待ってみるのもありです。
その場合、今回の利確位置の直後にもう一度陰線が出て高値が形成されたので、そこでは利確した方が良いです。その後すぐ落ちましたね。
単純な手法の方が勝ちやすい
このように単純かつ精度のある手法であれば、他人に教えた時でも多くの人が同じ所で同じ事をする再現性の高い手法になります。
私個人の意見ですが、勝てる手法はこのような単純な方法となっている事が殆どです。周りで複雑な手法で勝ってる人はまず見た事がないです...
難しい事を考えるほど上手く行きません。簡単な所を簡単に考えて取る事が基本です!
実際のエントリー
下図は、先日私がゴールドでエントリーした所です。Twitterでも呟きました。エントリーした時刻は2024/5/23(金)のAM11:00です。
ゴールドの買い根拠
— ぽんてぃ (@pomntii_fx) 2024年5月24日
FX知らない人でも理解できる超超単純解 pic.twitter.com/LtLnXHknxX
※RSIはデフォルトで表示されてるもので残してるだけです。全く見てません。
このエントリーは今回の知識を使うとFX初心者でも超簡単に買いエントリーできるポイントでした。利益は+120pipsほどです。
シナリオを書いてる時に気付いたのでそのまま入った感じです。それくらい単純で簡単に分かる買いポイントでした。
この答えを教えてしまうと私の手法を直接教えてしまう事に繋がるので、今回はヒントとして紹介程度とします。検証がてら環境認識の知識も含めて考えてみて下さい。
解答のヒント
少し反発を取ろうではなく、それなりに上げそうという所まで分かります。エントリーした時刻にもヒントがあります。
今後、手法の全てを書いた記事をNoteで書こうかな?と思っていますが、そこには答えを載せようかと思っております!
まとめ
相場の高値と安値を知ると様々な場面で役に立つ。エントリーや反転位置を知る事はもちろん、逆説的に継続を知る事も出来る。
高値と安値を知る方法は、その時間足の下位足の環境認識からターンを捉える方法もあるが、同時間足だけで捉える方法もある。
MA、平均足、ローソク足を使った方法の3つを紹介した。ローソク足では主に2,3本を使った判断をする。ヒゲや値幅の情報を補佐的に取り入れると精度が上がる。
また、このように単純に高値安値を捉える方法を手法に取り入れると、簡単に相場判断を下せるようになり、シンプルかつ安定的な手法作りに繋がる。